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ワークショップ

最終更新日:2024年9月11日

いきものや自然とのふれあいが豊かな神戸になってほしい。
自然好きの市民が集った「GREEN TABLE」第2弾。

「私たちの身の回りにある、いきものや自然」という言葉を聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか。飼っているペット、動物園や水族館の動物たち、朝聴こえてきた鳥の鳴き声、はたまたベランダで育てている花、道端の草木。人によって答えは違うと思います。では、そうした何気ない自然とのふれあいをこれから先もずっと続けていくために、わたしたちは何ができるのでしょうか?環境問題を気軽に楽しく話し合うワークショップ「GREEN TABLE」の2回目は、「いきもの(自然環境)」をテーマに、神戸市立王子動物園ホールで開催しました。どんなアイデアが生まれたのか、当日の様子をレポートします。

親子や学生も多数参加。今回も多世代が集い、楽しくおしゃべり。

GREEN TABLEは、環境分野における神戸市政への関心や、市民が環境問題に対してアクションする機運を高めるために、参加者同士の情報共有や学び合い、仲間づくりのきっかけとなるような場を作りたいという想いで企画されました。また、ワークショップで出た意見は、「神戸市環境マスタープラン」のリニューアルに活かされます。当日は小学生から60代まで幅広い世代の方々が集まりました。今回は家族単位での参加が多く、他には地域で環境系のボランティアをしている中学生や、竹林整備の活動をしている大学院生などにも参加いただきました。

獣医師と大学の先生方の話から学ぶ「生物多様性」の大切さ。

まずは各テーブルで自己紹介タイム。一人一人「普段している環境にやさしいこと」を発表すると、他のメンバーが共感したり驚いたりと反応します。普段接することのない世代との会話に初めは緊張した様子でしたが、すぐに場はほぐれ、皆さんの表情がやわらかくなっていきました。続いて、王子動物園の獣医師である伊藤慎治さんと神戸大学大学院 人間発達環境学研究科の源利文先生の講演による学びの時間。伊藤さんは王子動物園の取り組みを説明する中で、「動物園にいる動物の多くは絶滅危惧種。生物多様性を守ることも大切な役割。」と話しました。源先生は、生物多様性の減少が急激に進んでいる現状をジェンガに例えて「将来、バランスが崩れるときが来る。そのときに生じる影響は計り知れない。」と危機感を伝え、生物多様性を守るためには、森林などを放置するのではなく、適度に人の手で管理することが重要だと話しました。参加者はうなずいたりメモを取ったり、とても熱心に聞き入っている様子でした。

昆虫採集や家庭菜園、山登り…。いきものや自然との普段の触れ合い方をみんなでシェア。

ワークショップでは、今回のテーマである「いきもの(自然環境)」について、グループごとに3つのテーマで話します。1つ目のテーマは「普段どんなかたちでいきものや自然環境に触れていますか?」。まずは5分、付箋に思いつくだけ書き、残り5分は共有タイムです。特に多く挙がったのが「カメやメダカを飼っている」「昆虫採集」「動物園や水族館に行く」といった動物との触れ合いについての意見。「ラジオ体操に行くとき、セミの鳴き声を聞きながら体操した」「公園で親戚の子どもと遊びつつ別の子どもの虫取りを見物」「蚊に刺される」といった面白い視点の意見もありました。他にも「植物を育てている」「じいちゃんの畑の草刈り」「家庭菜園をしている」といった植物に関する意見や、「ビーチクリーン」「お父さんの釣りについていく」「農村ボランティア」「夜の砂浜で寝ころぶ」など、自然の中での体験を教えてくれた方もいました。

いきものや自然をもっと知り好きになる機会がほしい。
あったらいいなと思うイベントや場所のアイデア出し。

2つ目のテーマは「神戸でいきものや自然に親しみを持つようにするためにどんなことがあれば良いでしょうか?」。あったら嬉しいイベントや場所のアイデアを出していきました。「市と大学、小学校が協力した環境教育のプログラム」「動物園や水族館などの施設で、ワークショップ開催」「家庭菜園のキットを配る」「街路樹を増やす」「生き物を詳しく知れる場所をつくって、動物をもっと好きになる」「生き物の住む場所を作ってあげる」「子どもたちがいきものに能動的に関われる場」「ガイドなど、山の楽しみ方を学ぶ機会」といった意見が挙がりました。多くの意見から、「世代を問わず、もっと身近にいきものや自然と触れ合える機会がほしい」という想いを感じます。

企画の面白さと参加のハードルの低さがポイント。関心のある人を増やす工夫を考える。

最後のテーマは「いきものや自然を守る育てる活動(イベント等)に多くの人が参加できるアイデアを教えてください!」。いきものや自然に関心を持ってもらう人を増やすためにどんな工夫がいるか考えていきました。「山から海までつなげたイベント」「専門家と会って、学ぶ」「街コンならぬ山コン、海コン」「キャラクターグッズを作って人気を得る」「町中のデパートなど、集まりやすい場所に自然を知れる一画をつくる」「普段オフィスで働いている人たちと里山へ行く」「自由に出入りできるイベント」「1回で終わらない連続のイベント」「神戸メンマを作る」「ポイント制」「活動の情報発信に力を入れる」など、素敵な意見がたくさん挙がりました。時間が限られる中、とても具体的で面白いアイデアばかり。参加者の皆さんのいきものや自然に対する熱意を感じます。

 

グループワークの後、グループごとに発表し全体共有。皆さんの意見をイラスト化したグラフィックレコーディングの紹介もありました。最後に、源先生から「関心が薄い人たちにどう届けるかにいつも課題意識を持っている。今日の意見をぜひ参考にしたい。」とコメントがありました。

GREEN TABLE vol.2「いきもの」

2024年8月24日(土) 13:00〜15:00

[場所] 神戸市立王子動物園ホール
〒657-0838 兵庫県神戸市灘区王子町3丁目1

[定員]30名

[参加資格]中学生以上

[参加費]無料 ※ドリンク付、マグカッププレゼント、王子動物園当日入園券

[主催]GO GREEN KOBE

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