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ワークショップ

最終更新日:2024年11月25日

食や買い物、日常から始めてみよう。
地球温暖化を食い止める神戸ならではのアイデアとは?
「GREEN TABLE」第3弾。

皆さんは普段、地球温暖化を感じる場面はありますか。夏の猛暑や台風による被害など、年々身近な問題になってきているのではないでしょうか。そんな状況で、私たちは何ができるのかと途方もない気持ちになりませんか。我慢するだけではなくて、もっと前向きに楽しく、貢献できるアクションがあったら…。環境問題を気軽に楽しく話し合うワークショップ「GREENTABLE」の3回目は、そんな「地球温暖化」をテーマに、KOBE Co CREATION CENTERを会場に開催しました。どんなアイデアが生まれたのか、当日の様子をレポートします。

大学生から60代まで多世代が集まり楽しくおしゃべり。中にはリピーターさんも。

GREENTABLEは、環境分野における神戸市政への関心や、市民が環境問題に対してアクションする機運を高めるために、参加者同士の情報共有や学び合い、仲間づくりのきっかけとなるような場を作りたいという想いで企画しました。ワークショップで出た意見は、環境分野の計画「神戸市環境マスタープラン」のリニューアルに活かされます。今回の参加者は、第1回、2回に引き続き、20代から60代まで幅広い世代の方々が集まりました。中には、神戸大学や甲南大学などさまざまな大学の学生や、過去2回のGREENTABLEに参加していたリピーターの方も。

珈琲とチーズで脱炭素に貢献!身近な“食”から考える。

まずは各テーブルで自己紹介タイムです。一人一人「普段している環境にやさしいこと」を発表。会場の緊張した雰囲気が一気にほぐれていきました。年齢も立場も違うけれど、共通の関心ごとがあればすぐに打ち解けてしまいます。続いて、神戸市環境局から地球温暖化に対する神戸市の取り組みの紹介がありました。神戸市は「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、まずは2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度と比較して約60%削減することを目指しています。温室効果ガス排出量を減らすための取り組みとして、個人のカーボンフットプリントを可視化するアプリ「じぶんごとプラネット」や、脱炭素の活動を応援する「KOBEゼロカーボン支援補助金」の紹介がありました。次に、萩原珈琲株式会社の萩原さんと六甲バター株式会社の黒田さんと安木さんから、環境にやさしい取り組みの紹介がありました。萩原珈琲のコーヒーはこだわりの炭火焙煎。使用する炭は国産100%です。国産の炭を使用することは、輸送時の温室効果ガス排出を削減し、間伐した木材の活用先となって森林保全にもつながります。大学時代、生物の研究をしていた萩原さんだからこその視点で森林と珈琲の関係について説明されました。六甲バター株式会社では、製造過程で発生するロスチーズを肥料などにアップサイクルし、最終的にチーズに戻る循環システムの構築を進めています。チーズ肥料は、肥料の国産化に貢献できるだけでなく、作物への良い効果が得られると期待されています。参加者の皆さんは興味津々で、熱心に聞き入っていました。

猛暑や自然災害…。地球温暖化を感じる場面をみんなでシェア。

脱炭素の新しい情報をインプットした後は、ワークショップの時間。今回のテーマは3つ。各自ふせんに意見を書き出し、グループ内で共有していきます。まずは5分、付箋に思いつくだけ書き、残り5分は共有タイムです。一つ目のテーマは「普段、身近で温暖化を感じるシーンはどんな時ですか?」。特に多かった意見は「夏の暑さ」「ゲリラ豪雨や台風などの自然災害の多さ」。畑をしている方からは「暑さで野菜が育たない」、沖縄にゆかりのある方からは「サンゴの白化が問題になっている」という意見がありました。他にも「北極の氷が溶けている映像を見たとき」「熱中症の人が増えている」「桜が早い、紅葉が遅い」「虫の異常発生」「渡り鳥がこない」「子供が暑すぎてすぐに抱っこ!と言う」「日陰しか歩かなくなった」「外出が少なくなった」など、皆さんさまざまな場面で地球温暖化を感じているようです。

日常の小さな選択が、脱炭素につながっていく。それぞれができる取り組みをアイデア出し。

二つ目のテーマは「自身の生活の中でできる脱炭素(CO2削減)の取り組みはどんなことが挙げられるでしょうか?」。冒頭の市と企業のお話を参考にしながら、自由にアイデアを出し合いました。買い物関連では、「脱プラスチック」「古着を選ぶ」「購入せずにレンタル」「地元農家から野菜を購入」「見た目に左右されずに選ぶ」「環境にやさしい取り組みをする企業を買い物で応援」などの意見が挙げられました。他には、「宅配便をなるべく一度で受け取る」「コンポスト」「電気・水道・ガスの節約」「食べ残しゼロ」など家でできることや、「マイ皿・マイボトル・マイ箸・エコバック」「服を捨てずにアップサイクル」「自然エネルギーを選択」「竹林整備」「公共機関を利用」といった意見もありました。アイデアを集め話し合っているうちに、自分たちにできることはたくさんあると明らかになっていきます。

市民が脱炭素に取り組みたくなる、面白い仕掛けとは?神戸ならでは脱炭素のアイデアが溢れる。

最後のテーマは、「神戸でできる脱炭素(CO2削減)の取り組みはどんなことが挙げられるでしょうか?」。神戸ならではのアイデアを出していきました。「市民が取り組めるアクションをまとめた冊子の配布」「貢献度が見える仕掛け」「区毎のごみ量を減らすグランプリ」など市民がアクションしたくなるような面白い発信方法や、「再生可能エネルギーを選択しやすくする補助」「電気自動車の購入補助」「有給ならぬ有農、有林」「ボランティアの人が活動する時の公共交通パスポート」など、行動を促すための新しい制度についての意見が挙がりました。「海や山、自然の中でGREENTABLE開催」「脱炭素に貢献するお店が集まった複合施設」「自然の中で遊べる場を増やす」「竹林整備や間伐などの体験ツアー」など、楽しみながら学べる機会づくりに関する意見も。神戸の資源を使ったアイデアでは、「空き家で畑」「六甲おろしや神戸の坂を活用した発電」「自然資源を活用した商品開発」といった意見がありました。どれもワクワクするアイデアで、これらが実現した神戸のまちを見てみたくなります。

「神戸なら何かできるかも」と希望を感じられた機会に。交流は珈琲とチーズを囲んで。

グループワークの後、グループごとに発表し全体でアイデアを共有。皆さんの意見をイラスト化したグラフィックレコーディングの紹介もありました。今回は会の途中で、萩原珈琲さんの香り高いコーヒーと、六甲バターさんの種類豊富なQBBチーズをいただきながらの交流タイムを設定。それぞれの活動を詳しく共有したりワークショップのアイデアを深めたりと、新しい発想や出会いがたくさん生まれていました。終了後、参加者の皆さんに書いていただいた感想コメントには「企業や個人の脱炭素の取り組みについて直接うかがったことでなるほど!がいっぱいでした。それなら私にもできる!ということもあり、少しずつ始めてみようと思いました。」「すごく幅広い年代の方が集まり、もっとより良くできる街だなと希望を感じました。」「みなさんとたくさん意見交換することで良いアイデアがいっぱい思い浮かべる事ができました。」といった感想が寄せられました。どの感想も、グループワークの盛り上がりが伝わってきます。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

GREEN TABLE vol.3「地球温暖化」

2024年9月27日(金) 19:00〜20:30

[場所] KOBE Co CREATION CENTER
〒650-0221 兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目9-1 センタープラザ 9F

[定員]30名

[参加資格]中学生以上

[参加費]無料 ※軽食・ドリンク付、マグカッププレゼント

[主催]GO GREEN KOBE

[協力]六甲バター株式会社萩原珈琲株式会社

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