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アースクリーン

最終更新日:2022年3月23日

吸う人と吸わない人の共存社会をつくる。JTの取り組み。

12月20日、JR元町駅で清掃活動が行われました。参加していたのは、たばこ・医薬・加工食品等の事業を行うJT(日本たばこ産業株式会社)の社員の皆さん。お揃いのジャンパーを着て、商店街や中華街を歩き、道路の隅や側溝にぽい捨てされたたばこや空き缶を拾っています。なぜJTの社員さんが地域の清掃活動をされているのでしょうか?


「ひろう」という体験を通じて、「すてない」気持ちを育てたい。
もっともっとすてない人を増やしたい。

JT神戸第一支店は三宮南まちづくり協議会に加盟し、他の加盟企業と共に、毎月2回朝8時~9時に清掃活動を行っています。他にも、神戸海さくらさんの須磨海岸ビーチクリーンや地域の清掃活動に参加しています。清掃活動をするだけでなく、たばこがどこに一番捨てられているかといった調査も兼ねているそう。ぽい捨てが多い場所の周辺に喫煙所設置の提案をするなど、拾うだけではなく、よりまちが美しくなるために何ができるかを考え取り組まれています。清掃にも参加されているJTの社員さんにお話しを伺いました。
「清掃活動をすると、清々しいですね。たばこを扱う会社だからではなく、一人間として気持ちよくなります。」「自分で拾ってみると、こんなに落ちているんだなと気付いたり、捨てたらいけないなという想いが自然と身についたりします。」清掃活動に参加すると、社員さんの意識も変わっていくようです。

ぽい捨てを防止するための取り組みと啓発活動

たばこで課題といえるのが、ぽい捨ての問題。街のあらゆる場所でたばこのぽい捨てが見られます。JTでは、ぽい捨てを防止する取り組みと啓発活動にも力を入れています。

喫煙できる場所が分かるマップ「CLUB JT喫煙所MAP」

喫煙所MAPは、現在地から最寄りの喫煙所を探すことができるデジタルサービス。位置情報サービスを利用して、現在地付近にある喫煙可能な場所が地図上にアイコンで表示されます。
以前に比べ、まちで喫煙できる場所が徐々に減り、吸える場所が見つからず困る喫煙者の声を受けて作られました。この喫煙所MAP利用が広まり、たばこを吸える場所がすぐに分かれば、ぽい捨てや歩きたばこを減らすことができます。喫煙所MAPは、利用者も喫煙所の情報を投稿でき、より詳しい最新の情報が日々更新されています。

【参考URL】
CLUB JT喫煙所MAP

元町商店街の喫煙マップ

CLUB JT喫煙所MAPを展開する一方で、地域の特性に合わせたマップづくりにも取り組んでいます。神戸市の元町商店街周辺では、客層に合わせアナログの喫煙所マップを作成しました。JTの社員さんが商店街周辺にある喫煙可能店を一軒一軒まわり、賛同した50店舗を掲載。店内での喫煙ルールや加熱式たばこのみ可能などの細かな条件に加え、店舗の写真、店舗の自慢の一言が載っています。
JTの社員さんによると、「周辺にある全室禁煙のホテルでは、お客さんから喫煙場所を尋ねられた時にマップを渡すことができ助かっているそうです。また、掲載店舗からは、「新規のお客さんが増えた」と反響がありました。三宮駅の近くの提携喫煙所でもマップを配布しているのですが、持って帰られる方が結構いらっしゃいます。」
地域の特性に合わせた取り組みの成果が上がっているようです。

今後の展望を教えてくださいました。
「たばこは法律で禁止されていない二十歳以上の方の嗜好品であるにも関わらず、吸っている人が悪いように捉えられてしまう風潮があります。マナーを守って喫煙する権利もあるはずなのに、たばこを吸う人が肩身狭く楽しめない環境になってしまっていることに疑問を感じていて。吸う人はマナーを守り、吸わない人にも理解いただける時代になればと思います。そのためには今の活動を広げて、理解を得てくださる方を増やしていく必要があります。そうすれば、吸う人も吸わない人も、たばこはマナーを守って喫煙するものといった共通の認識を持てるようになるんじゃないかと考えています。」

「地域課題の解決は、1社だけではできないことを痛感します。今後も、地域のみなさんと一緒に考え、一緒になって地域課題を解決していきたいです。今年4月から社内の体制が変わって各都道府県に支社が置かれ、兵庫県にも兵庫支社ができます。今後はより兵庫県に関わって地域密着の活動ができればと思います。」

パートナーと共に行うJTの地域貢献活動

JTは地域社会への貢献活動にも取り組んでいます。-Rethink-(視点を変えて、物事を考える)」をキーワードに、地域に根付くパートナーのみなさまと共に、様々な地域社会の課題解決に取り組む「Rethink PROJECT」を2020年より全国各地で行っています。

【参考URL】
Rethink PROJECT
Rethink PROJECT (Twitter)

ひろえば街が好きになる運動

Rethink PROJECTの一環で取り組む市民参加型の清掃活動「ひろえば街が好きになる運動」は、『「ひろう」という体験を通じて「すてない」気持ちを育てたい。』という願いのもと、2004年から全国で、自治体、学校、ボランティア、各地催事の実行委員会や協働団体など、さまざまな方々と清掃活動を行っています。参加者にごみ袋を配布し、使用後のゴミ袋は回収してリサイクル。さらに、ジャンパーやキャップもリサイクル可能な商品にし、活動の中でできるだけものを捨てない工夫をしています。最近では、株式会社ピリカと連携し、清掃活動の普及を目指し、清掃活動見える化ウェブサービス、清掃活動 ~Rethink PROJECT~の運用が2021年11月から始まりました。全国で行われているひろ街の活動の、参加人数や拾ったゴミの量が一目で分かります。

【参考URL】
清掃活動 ~Rethink PROJECT~

Rethink Creator PROJECT

クリエイターの地産地消を目指し、「身近なことを少しだけ視点を変えて考えること」をテーマにして全国各地でセミナーやコンテストを開催しています。神戸市では、「誰もがクリエイターになれるまち」を目指し、セミナーやデザイン講座を通してクリエイティブな人材を創出するプロジェクトRethink Creator PROJECT 神戸特別版を神戸市と共催で実施したそうです。

SDGs貢献プロジェクト

Rethink PROJECTの取り組みの一環として、地域社会の様々な団体とのパートナーシップを基盤に、「格差是正」「災害分野」「環境保全」に取り組む団体の事業を支援するSDGs貢献プロジェクトも行われています。

【参考URL】
SDGs貢献プロジェクト

吸う人と吸わない人の共存や、地域社会の課題解決に取り組むJTの活動をお聞きすることができました。みんなでマナーを守り、美しい神戸のまちにしていきましょう。

インタビュー・文 /北村胡桃 写真/中川聡子・JT提供

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